無の時間

暇な時間ややることがない時間が幸せだと感じるはずだった。
けれどそんなのは最初だけで、何もやることがないと人は何かをしたくなる。
本当にわがままで欲深い生き物だと思う。この本能はとても邪魔くさい。


なにか予定を入れよう、なにかやることを増やそう。
でも遊びに誘える友達もいなければ勇気もないし、趣味もない。

このままではいけないと思った。なんだかどんよりしていくだけの日々になると思ったから。どうせ死ぬならマイナスな思い出はなるべくなくしたい。



ここで新たにバイトを始めることにした。
今やっているものもあるのだがシフトに全然入れない。これは自分自身の問題と言うよりかはイベントの監視スタッフというものなのでイベントがない時期は入れないということだ。

三日後に面接があるのだが、事前の電話にて、
本当はシフト自由希望だったのだが固定でもいいと答えてしまった。
求人にシフト融通聞くと合ったので面接時に聞いてみよう。

そんなこんなで何もしない時間というのを極力少なくする運動を開始した。
古本屋で50円の単行本も買った。
本はめったに読まなくなてしまったのだが久しぶりに読んでみよう。



少しずつ自分を嫌いにならないようにいられる生活を送れている気もする。

以前は人間が映るテレビを見るのが苦しくて、あたしンちばかりを見ていた。
あの日々はとても苦しくて毎日なんとか今日の自分を明日の自分に繋げていた。

なんで自分がこんな目に、という気持ちから自分で抜け出す気力はなかったけれど、時間がどうにかしてくれて今に至る。
自分のせいじゃないのに、底に落とされたら自分で這い上がらないといけない。

でもきっとどこかで自分の選択の末にこうなっているのだろう。
ちゃんとわからないのが苦しい。
いつも、いつのまにか暗闇の中居いる。つぎはそうならないようにと対策を考えたいのにいつもそれができない。考えられたとしてもいつもイレギュラーな場所へ行き着いてしまう。



こういう事は考えてもしょうがないのだと気づいた。少し外に目を向けることもやってみたい。他人中心の生き方をするのではなく自分の充実さを考えよう。