n回目の誕生日
今日でn回目の誕生日を迎えた。
喜んだりガッカリしたりする気力はない。
今は今日を生きるだけで精一杯。明日を迎えるだけで精一杯だからだ。
でも、また年を重ねることができてよかった。
新しい1日を始められてよかった。
新しい1日が、いい1日になるとは限らないが、また1日を始められる、今日までの1年を捨てて卸したての自分になれた。
希望は感じるが、それは不安に包まれている。
この先一生このままなのだろうか、こんな気持ちのまま死んでいくのか、とか。
いつのまにか、自分の誕生日が楽しみではなくなった。忘れてしまっている。0時を回ってから届く祝福メッセージを待ち侘びていたり、インスタのストーリーのメンションを待ち侘びていたり。
そういう可愛い気持ちを持つ気力も体力も余裕も、ずっと前からなくなってしまった。それがとても悲しい。
そう考えると、こんな1日などいつもの1日だし、むしろ「誕生日だから」というワクワクのせいで嫌なことがあった時にいつもよりも落ち込むし傷つくしムカつく。
だったら誕生日なんて来なくていい。